OSDL-Japan Linux Symposium 参加報告

「日本の組み込み情報」編集部
(2006/6/15)

2006年6月13日に開催されたOSDL-Japan Linux Symposiumに参加してきました。ここでは、講演の内容について報告します。

カーネル開発における立場と方向性 - Andrew Morton

以下の各機能についての発言がありました。

Memory Management

Security

Filesystems

Manageability

CKRM

Drivers

Linuxネットワーキングにおける最近のトピック - Stephen Hemminger/吉藤英明

Xenの仮想化とLinux - Chris Wright

 まず仮想化技術としては、フルプラットホームの仮想化またはエミュレーションとして、VMware, VirtualPC, QEMUなどの技術がある。そして、準仮想化として、UMLやXenがある。
 Xen 3.0の特徴としては、以下の点があげられる。  最近では、Xenは以下のようにバージョンアップしてきた。 今後のロードマップとしては、以下の機能があげられる。

gitの紹介 - Junio C.Hamano

 カーネルに対してパッチが毎月何千も来ており、一人の人間が管理をしていたのでは手が回らない状況とのことである。そこで分散開発が必要になってくるが、その分散開発管理をするツールとして、gitの紹介としてデモをおこなった。
 gitは変更されたファイルを結合していくときに、3-way merge algorithmを使っている。まず、変更された2つのファイルとそれらの共通の祖先を探し出す。2つの変更されたファイルは祖先のファイルから変更された部分をみて、互いにかぶらない変更部分を結合して最後に共通の変更部分を結合することで、共通の部分を二重に変更しないようにする。
 gitを可視化しているものでは、gitk, gitview, gitweb, tigがある。

パネルディスカッション:日本発の提案がどのようにLinuxに受け入れられたか

 相手も人だから、まずコミュニケーションが大切である。自分の意見を言うばかりではなく、相手の話を聞くことも大切である。
 どうすれば提案が受け入れられていくのかは、最初は他のユーザの手助けやデータの文書化などで実績を作っていって信頼をえることが必要である。
 そのうちにパッチを提出するついでに提案を出していくと聞いてもらえるだろう。
 また、新しい提案については、ものが完成してから提出するよりも最初の時点で提案していくべきである。なぜなら、完成していても結局は周りとの調整で修正をするはめになる。また、完成しているものはコードが大きく修正するのが大変なので、最初の段階で意見を交わして修正しながら作ったほうが楽ということもある。
 特に大きなパッチは嫌われる、部分毎にして小さなパッチにすべきである。なぜなら、大きいと見るのも大変だし、その中にもバグがあるかもしれない。よって、なるべく小さなパッチにしたほうがよい。
 新しい提案やパッチなどは競争ではないので、急いで提出するよりも、正確なものを提出するほうが全体的によい結果になる。
 パッチや提案などは全部を読んでいるわけではなく、メールのタイトルなど頭の部分のみを見ているので、目的や内容をはっきりとわかり易くはじめのほうに書くようにこころがけるとよい。

おわりに

 日本に住んでいるとコミュニティの開発者に直接会って話を聞くという機会は、残念ながらほとんどありません。今回、このような機会を作っていただいたOSDLに感謝いたします。

編集部より

「日本の組み込み情報」では、組み込みメーリングリストを運営しており、2006/6/15現在、組み込みLinuxメーリングリストには224名の方が参加されていらっしゃいます。まだメーリングリスト参加されていらっしゃないかたは、是非ともこの機会にご参加いただけますようお願い申し上げます。

 以上簡単ですが、OSDL-Japan Linux Symposiumの参加報告でした。



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