設計・製造ソリューション展他 見学報告

「日本の組み込み情報」編集部
(2006/6/26)

 2006年6月21日〜6月23日に東京ビッグサイトにて開催された設計・製造ソリューション展および産業用バーチャルリアリティ展を見学してきました。ここでは、特別講演の内容およびいくつかのブースについて報告します。

第17回設計・製造ソリューション展

特別講演:「ASIMO」開発とホンダのモノづくり

 (株)本田技術研究所 和光基礎技術研究センター 上席研究員 広瀬真人氏による「ASIMO」開発についての講演を聞いてきました。約1600名の受講者が参加したとのことで、用意された会場はすぐに満員となったため急遽別会場が設けられるほどの人気でした。
 ASIMOと呼ばれるようになる前のPモデル以前のEモデルを製作していたときは、参考データとして理論だけではなく、やっぱり人間のデータを参考にしていたそうです。
 今回の講演で初めて知ったのですが、初期のEモデルでは制御アルゴリズムをほとんど使わずにメカニカルな機構のみで歩行をさせていたそうです。おそらく、からくり人形のようにハードのバランスがとても良くできていたようです。また、必要なデータを集めるために動物園で動物を一日中観察したり、昆虫を観測したりしてたそうです。しかしながら、ハードが非常に良くできているため制御アルゴリズムを載せた場合、良いアルゴリズムでは歩行がとても安定するが悪いアルゴリズムでは不安定になるそうで、アルゴリズムの良し悪しを見るにも効果があったそうです。やはり、ハードが良くできているとソフトが作りやすいということなのでしょうか。
 現在のASIMOになるまでは何度も社内で成果を発表しているそうですが、そのたびに社長をはじめいろいろな方に、いろいろな注文(上半身を作れ、もっと小さくしろ、などなど)をつけられてきたそうです。しかしながら、それらの注文があったおかげで、今の形のASIMOができたのだと思います。
 気になる今後のASIMOですが、パートナーロボットをさらに目指すべく、知識や認識といった識のつく分野を重点的に開発していくとのことです。ASIMOのような二足歩行ロボットが人間の生活環境にどう入ってくるかはまだわかりませんが、一日も早く実現されることに期待します。

第14回産業用バーチャルリアリティ展

(株)スリーディー

写真  アニメーション+ハイクオリティー3Dビューワー「REMO(リモ)」のデモ展示を行っていました。
 このREMO SDKを使用すれば、顧客のアプリケーションが、別の3DCGソフトで作成されたモデルを自由自在に動かすことが出来るようになるとのことです。さらに、プログラマブルシェーダーを自動生成出来るため、プログラマーがモデル毎にシェーダープログラムを記述する必要がなくなったとのことです。
 また、カーナビゲーションや携帯電話、ゲーム向けに組込3Dなるソリューションも提供しているとのことです。

三菱プレシジョン(株)

写真  球体型のスクリーンを使った映像表示システムを展示していました。これは複数のプロジェクタで別々の映像を球体スクリーンに投影して表示しています。映像の継ぎ目の部分は調整用カメラで自動で映像を補正しているらしく、違和感なく一つの画面に見えます。デモとしてフライトシミュレーションを行っていましたが、実際に椅子に座って操縦してみると視界全部がスクリーンに入るためものすごく臨場感がありました。

(有)ファイン/ナショナル・データ・ジャパン(株)

3Dホログラフシステムのデモ展示を行っていました。目の前に自然に浮かび上がってくる3D立体映像には驚きました。

その他のブース

 3D映像を展示しているブースがいくつかありました。3D映像を表示する方法にもいくつかあり、従来からある3Dメガネを使用して3Dを見る方法と、3Dメガネを使用せずにテレビの画面部分に3Dに見えるよう加工をしている方法がありました。数的には3Dメガネをかけるタイプのものが多く、3Dメガネを使用しないタイプは少なかったです。3Dメガネを使用しないものは3Dメガネがない分、3Dメガネを準備する手間が省けますが、画面を斜めから見ると3Dに見えないためにやはり3Dメガネを使用したタイプが多いようです。
 また変わったものではヘッドディスプレイで3D映像が見れるものもありました。実際に使用してみると感覚的に1〜2m先に画面があり、3D映像が見えていました。

おわりに

 組み込み技術の進歩とともに、現在ではカーナビゲーションや携帯電話、ゲームなど組み込みシステムに実装される画像や映像も美しいものになりました。カーナビゲーションなどにおいては、3Dグラフィックス技術を実装しているシステムも少なくありません。よって、今後、組み込みシステムにおいてもますます3Dへの要求や、ホログラフなどへの対応が増えることでしょう。カーナビゲーションや携帯電話、ゲームなどからキャラクタが飛び出してくる日もそう遠くないかもしれません。

編集部より

「日本の組み込み情報」では、組み込みメーリングリストを運営しており、2006/6/26現在、組み込み技術者メーリングリストには340名の方が参加されていらっしゃいます。まだメーリングリスト参加されていらっしゃないかたは、是非ともこの機会にご参加いただき情報交換および積極的な議論に参加いただけますようお願い申し上げます。

参考ホームページ

 以上簡単ですが、設計・製造ソリューション展他 の見学報告でした。



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