第9回 CELFテクノジャンボリー 参加報告

「日本の組み込み情報」編集部
(2006/7/18)

 2006年7月13日にゲートシティー大崎で開催された第9回 CELFテクノジャンボリー に参加してきました。ここでは、いくつかの発表について報告します。

OLS関連:CABI (CPU Resource Management)

 最初に早稲田大学の菅谷氏よりCABI (CPU Resource Management)についての発表およびデモンストレーションがありました。
 CABIでは、プロセス毎にCPUの使用割合が指定できるようになっているとのことで、実際にデモを見せていました。このデモでは複数のペンギンが画面内を移動していましたが、それぞれのペンギン毎に一つのプロセスになっており、CPUの使用割合により動作速度が違うのが良くわかりました。

Improving Linux Startup Time Using Software Resume

 続いて、ソニーの神長氏より、ソフトウェアレジューム機能を使用した起動時間の短縮手法についての発表およびデモンストレーションがありました。
 スナップショットブートのデモを行っていましたが、通常の起動方法では8秒ほどかかるのがスナップショットブートではなんと4秒ほどで起動していました。

ext2上でのデフラグメンテーション

 昼食をはさんで午後からは、アルファシステムズの北川氏より、ext2上でのデフラグメンテーションについて発表がありました。
 KNOPPIXで使われている圧縮ループデバイス(cloop)について、cloopを最適化したときの動作と、まずext2ファイルシステムをExt2optimizerというツール(Ext2ファイルシステムの最小単位で最適化するツール)で最適化してからcloopを最適化したときの動作を比較していました。
 その結果、CD-ROMの読み込み時間については、ext2ファイルシステムを最適化する前と最適化した後では倍ほど早くなることがわかりました。

Kernel Size Measurement Tool

 続いて、NECの池田氏より、カーネルサイズを測定するツールについて発表がありました。
 「カーネルってどの機能のサイズが大きいの?」という話で、コンフィグレーションのオプションを変えて調べたら、ネットワーク機能のサイズが大きことがわかったそうです。

組込み系のオープンソース開発の問題と可能性、Config_Embeddedほか

 ルネサスソリューションズの宗像氏より、Config_Embeddedについての発表がありました。
「KernelのconfigにCONFIG_EMBEDDEDというオプションがあるのをご存知ですか?」という話で始まり、こういうオプションがもっと使えるように発言していきたいですねという話でした。
 また、マツバラ氏の発言で、「パッチを読むので何かいい方法(ツール)とか知ってますか?」という話で議論が進みました。次回、何か進展があれば話があるかもしれません。

携帯電話向けLinux API仕様

 NECのLinux搭載携帯電話はどんな改善をしたかという話がありました。
 最初の開発段階では起動するのに90秒ほどかかっていたり、画面切り替えに10秒ほどかかっていたため、性能改善のためにどこが問題かを調査したところ、問題の一つにJFFS2があったそうです。
 マウント時にi-nodeを再構築する時、未使用ブロックを判断する方法などを最適化したり、エラー訂正ロジックを改善したことにより、改善前、ファイル数が5,000のとき9秒ほど時間がかかっていたのが、改善後、2秒ほどまでに短縮することができたそうです。
 その他には、prelinkをforkに使うことで、2110msから169msに短縮できたそうです。
 会場には最初の携帯電話と最新のものを用意されていましたが、実際に使ってみると最新のものは動作がとても軽くなっていました。

参考資料

当日、使用された発表資料などは、第9回 CELFテクノジャンボリー のページをご覧下さい。

おわりに

 次回は、2006/8/24に開催される予定であり、その次からは偶数月の最後の週の金曜日に開催されるとのことです。

編集部より

「日本の組み込み情報」では、組み込みメーリングリストを運営しており、2006/7/18現在、組み込みLinuxメーリングリストには224名の方が参加されていらっしゃいます。まだメーリングリスト参加されていらっしゃないかたは、是非ともこの機会にご参加いただけますようお願い申し上げます。

 以上簡単ですが、第9回 CELFテクノジャンボリー の参加報告でした。



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