組み込みLinux関連のお薦め書籍・雑誌

アップウィンドテクノロジー・インコーポレイテッド
中村憲一
(2003/8/18)
(2004/9/11更新)

組み込みLinuxに関する記事が掲載されている雑誌や書籍を以下に挙げておきます。 まだ読んでいない雑誌や書籍がある場合、私のコメントを参考にしていただければと思います。
まだまだ見落としていたり、紹介しきれなかった雑誌・書籍もあるかと思いますが、 「こんな雑誌・書籍があるよ。」、「この雑誌にこんな記事が載ってるよ。」 などなど、適宜皆様からご指摘いただければと思います。

書籍

「組み込み型Linux導入・開発ガイド」

藤広 哲也 著
2002年1月, すばる舎, 定価2,800円(税込)
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本書では、各ディストリビューションの概要・特徴などについて紹介されていますが、 1年以上も前の発行なのでドッグイヤーやラビットイヤーなどと言われる現在では、すでに内容が古くなってしまっているのが残念です。 また、書名が示すとおり、組み込みLinuxを導入し開発するためのガイドであり、 詳細な手順書ではないので、すでに開発に取り掛かっている方々にとっては、物足りないかもしれないでしょう。 もちろん、「組み込みLinuxには、どんなディストリビューションがあるの?」といった組み込みLinux初心者の方には参考となるガイドです。

「Linux組み込みシステム―Hardware,Software,and Interfacing」

Craig Hollabaugh 著
山口 つかさ 訳
2002年12月, ピアソンエデュケーション, 定価4,200円(税込)
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日本のLinux情報」のブックレビューコーナーに 読者による詳細なレビュー記事 が掲載されていますのでご覧ください。

「詳解 Linuxカーネル 第2版」

Daniel P. Bovet、Marco Cesati 著
高橋 浩和 監訳、杉田 由美子、高杉 昌督、畑崎 恵介、平松 雅巳、安井 隆宏 訳
2003年6月, オライリー・ジャパン, 本体価格5,900円
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一部(?)の組み込みLinux技術者の間では、「カーネル本」「オライリー本」という愛称で呼ばれています。 「Linuxって何?」という方が最初に読むには、ちょっときついかもしれませんが、 組み込みLinuxに携わるために、いずれは読まなければいけない書籍です。 デバドラ開発者にはもちろん、アプリケーション開発者にとっても参考となるでしょう。 また、第2版では、カーネル2.6についても触れられており、すでに初版を購入された方にとってもこれからの必需本と言えるでしょう。

「Linuxデバイスドライバ 第2版」

Alessandro Rubini, Jonathan Corbet 著
山崎 康宏、山崎 邦子、長原 宏治、長原 陽子 訳
2002年5月, オライリー・ジャパン, 本体価格5,500円
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一部(?)の組み込みLinux技術者の間では、「デバドラ本」「オライリー本」という愛称で呼ばれています。 これを読まずしてLinuxのデバドラ開発は出来ませんと言っても過言ではありません。 上記の「詳解 Linuxカーネル 第2版」とあわせて組み込みLinux技術者にとってバイブル的存在の書籍です。

「組み込みLinuxシステム構築」

Karim Yaghmour著、林 秀幸訳
2003年11月, オライリー・ジャパン, 本体価格4,400円
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またまた組み込みLinuxシステムを対象としたHowto本が出ました。目次を見るとバスと各種インターフェース、開発環境の構築からカーネルの構築、ファイルシステムの構築、ブートローダー、そして最後にフラッシュへの書き込みと広範囲にわたり組み込みLinuxシステムの構築に必須の項目が解説されているようです。同社の「詳解Linuxカーネル」、「Linuxデバイスドライバ」に続き、組み込みLinuxエンジニアにとって第三のバイブル本となるかもしれません。

雑誌

「TECH I. Vol.5 技術者のためのUNIX系OS入門」

インターフェース編集部 編
2000年7月, CQ出版, 定価2,200円(税込)
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ttyドライバ、RTLinuxについて調査されている方は、必見です。 UNIX系OS入門という書名が示す通りLinuxだけではなく、NetBSDについても触れられています。

「TECH I. Vol.13 エンジニアリングLinux応用技法」

インターフェース編集部 編
2002年7月, CQ出版, 定価2,200円(税込)
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現場の技術者にとっては、SH-4ボードやMIPSボード(L-Card)を使用した製作例が役に立つのではないかと思います。 後半では、RTLinux, TimeSys Linux, ART-Linuxについても詳解されていますが、現在ではRTLinuxもバージョンアップしており、 少し古いかなといった印象があります。

「TECH I. Vol.16 組み込みLinux入門」

日本エンベデッドリナックスコンソーシアム監修
2003年4月, CQ出版, 定価2,200円(税込)
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Interface 2002年3,7,9月号, 2003年1月号の別冊付録の内容をまとめた書籍です。 2003年4月の発行にあわせて、一部の記事に改変が加えられていますのですでに別冊付録を持っているという方にも購入してみる価値があるでしょう。 日本エンベデッドリナックスコンソーシアムが監修しており、「組み込みLinuxって何?」、「どう使うの?」という初心者の方、 また改めて学習したい方には、お薦めの1冊です。私も一部の記事を執筆しています。

Interface 2002年2月号 「特集 Linuxデバイスドライバとハードの自作」

コメント:
特集の通り、Linuxのデバイスドライバを作ろうとしている方は、必見です。 「上記のオライリー本(LINUXデバイスドライバ)を読んでみたいけど、時間が・・・」 と思っている方には、良いのではないでしょうか。そして、Linuxのデバイスドライバの概要がだいたい理解でき、 さらに詳細を調査する必要が出てきた方は、オライリー本に進みましょう。

Interface 2002年4月号 「特集 GUIの組み込み機器への実装&活用法」

コメント:
PEG, Microwindows, Qt/Embedded, Perl/Tkなど組み込みLinuxのGUIとしてよく検討されるGUIについての特集です。 私も「Microwindowsの実装と評価」という章を執筆しています。

Interface 2002年7月号 「特集 Linux徹底詳解――ブート&ルートファイルシステム」

コメント:
本特集は、多方面で活躍されている愛媛大学の西田先生が執筆しています。 いきなり組み込みLinuxに進むのではなく、PC(x86)のLinuxをターゲットとした解説でLinuxの仕組みを理解する記事としては非常に良く書かれています。 何事もまずは基礎からです。PC上のLinuxを知らずして、組み込みLinuxの開発を行うのはあまりお勧めできません。 お薦めの記事です。

「Embedded UNIX Vol.1」

第1特集 Linuxクロス開発環境構築入門
第2特集 NetBSDの真髄
重点記事 Linux 2.5で標準化されたプリエンプティブルカーネルの実装
CQ出版, 定価1,490円(税込)

コメント:
カーネルやデバイスドライバの開発に携わっている方には、 MontaVista Linuxに実装されているプリエンプティブカーネルの仕組みについての記事がとても役に立つと思います。

「Embedded UNIX Vol.2」

第1特集 作りながら学ぶ 組み込みLinuxシステム設計
第2特集 UNIXとして設計されたRTOS――LynxOS
重点記事 RTLinux/Pro V1.1を使ったロボット開発事例
CQ出版, 定価1,490円(税込)

コメント:
第4章に「カーネルおよびドライバの移植を行う Linuxのボードポーティング」 と題した記事が掲載されています。 オリジナルボードへの移植を担当されている方は、必見です。

「Embedded UNIX Vol.3」

第1特集 SH-4ボードとLinuxでルータ機能/セキュアプロトコル/VoIPを実装 ブロードバンドルータを作る!
第2特集 POSIX仕様APIを持ったRTOS――QNX
重点記事 QoSとハードリアルタイムに対応したリアルタイムLinux TimeSys Linuxの全貌
CQ出版, 定価1,490円(税込)

コメント:
ネットワークが実装される機器を開発されている方には、第1特集がお薦めです。 ただ、ネットワークの知識があることが前提ですので、初めてネットワーク機器を開発される方にとっては、 分からない用語も多いかもしれません。

「Embedded UNIX Vol.4」

第1特集 技術者のための組み込みLinux入門!
第2特集 分散リアルタイムOS Jaluna-2/RTの概要
CQ出版, 定価1,490円(税込)
http://www.cqpub.co.jp/hanbai/books/MIFZ200309.htm

コメント:
上記ホームページによると第1特集では、これから組み込みLinuxに挑戦しようとしている技術者のために Linuxを基本から解説するとのことです。

「Embedded UNIX Vol.5」

第1特集 Linuxカーネルの構築とオープンソース活用術
第2特集 μITRONとLinuxによるハイブリッドOSの徹底研究
Interface 編集部 編、CQ出版、2003年11月15日発売、定価1,490円(税込)
http://www.cqpub.co.jp/hanbai/books/MIF/MIFZ200312.htm

コメント:
カーネル構築の手順、gdbを使ったデバッグ方法、音楽・映像データのコントロール、ハイブリッド方法の活用方法について執筆されています。また、連載記事の「uClibcによるライブラリ縮小化」は小容量のROMにLinuxシステムを詰め込もうとあれこれ苦労されている方にとっては、たいへん役立つ記事かと思います。大容量のROMが安くなったとはいえ、小さいのに越したことはありません。これを読んでuCLinuxに乗り換えてみるのも一つの手かと思います。

「Embedded UNIX Vol.6」

第1特集「ゼロから始める組み込みLinuxシステム構築」
第2特集「Linuxワンボード・コンピュータ開発記」
CQ出版、2004年2月14日発売、定価1,490円(税込)
http://www.cqpub.co.jp/hanbai/books/MIF/MIFZ200403.htm

コメント:
本シリーズもこれで6冊目になりました。Vol.1の発売から、早くも1年3ヶ月が経過したわけですが、ここでもう一度基本に戻りこれから組み込みLinuxを始める方にも、すでに始めている人にも役に立つ最新の情報を収録したようです。



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